採用活動のなかでも、重要な位置にあるのが面接です。応募者が自社や仕事に適性があるか、今後定着するかを見極める上でも、面接担当者は重要な役割を持っています。採用を成功させたい面接担当者や、面接担当者として何をすべきか悩んでいる人のために、面接担当者の役割や面接の流れ、さらに面接で使える質問20選を紹介します。
目次
面接担当者の持つふたつの役割
面接担当者は、応募者の適性を見抜くことに加えて、応募者に入社を決定づける動機付け、という役割を持っています。
応募者の適性を見抜く
面接者の役割として、多くの人が認識しているのが応募者の適性を見抜くことです。募集している仕事に対してはもちろん、自社の環境などにも適している人材かをはかるために面接を行います。
応募者の適性を見抜けず採用してしまうと、ミスマッチの原因となり早期離職や仕事バックレのリスクがあります。応募者の定着のためにも、面接者は適性を見抜かなければいけません。
応募者に入社を決定づける動機付け
一方、面接者の役割としてあまり認識されていないのが応募者に入社を決定づける動機付けという役割です。応募条件を満たしている、適性も十分ある魅力的な応募者は、自社以外にも多くの企業の採用面接を受けているでしょう。そのなかで自社を選んでもらうために、面接者が重要な役割を持っているのです。
テレビドラマなどでは、面接者といえば威圧的な態度だったり、圧迫面接をしたりといったイメージがあります。ところが、実際に面接者が横柄、威圧的な態度だと優秀な応募者は「この会社には入りたくない」と感じ、ほかの会社に取られてしまうでしょう。
応募者に入社を決定づける動機付けとなるためにも、面接者として適切な態度が求められます。応募者の適性を見抜くのはもちろん、応募者が入社を決める動機付けにもなるために知っておきたい、面接の流れを次に解説します。
応募者の本音を聞き出す&動機付けとなる面接の流れ
面接者のもつふたつの役割を果たすには、面接の流れを理解しスムーズに進めることが重要です。面接者として知っておくべき、面接の流れは以下の通りです。
・アイスブレイク
・自己紹介、会社の説明
・履歴書、経歴書からの質問
・応募者からの質問
・事務確認
アイスブレイク
面接に来た応募者は少なからず緊張しています。応募者の緊張をほぐしたり、面接者との距離を近づけるために場をなごませたりするのが、アイスブレイクです。
アイスブレイクをすることで、応募者の本音を聞き出しやすくなる、面接者に対して安心感や信頼感を持ってくれる、といった効果が期待できます。アイスブレイクでは、当日の天気や来社方法、当たり障りなく答えやすい会話や質問をしましょう。
自己紹介、会社の説明
アイスブレイクのあと、面接者自身の自己紹介と、会社の説明をします。応募者は自社の研究を十分に行ってきている人だけではありません。特に優秀な応募者にとっては、複数受けている企業のうちのひとつであるにすぎないと思っておきましょう。
自己紹介は、名前と役職、担当業務を伝えます。会社説明では設立してからの沿革や主要な事業、今後の展望などを簡潔に伝えましょう。自己紹介と会社説明をすることで、応募者に対して丁寧な印象を与えられます。
履歴書、経歴書からの質問
アイスブレイクと自己紹介、会社の説明が終わったら、応募者の履歴書や経歴書からの質問に入ります。事前に緊張が少しほぐれていたり、面接者との距離が縮まっていたりすれば、応募者も本音を伝えやすいでしょう。
また、履歴書や経歴書からの質問は行き当たりばったりは厳禁です。あらかじめどんな質問をするかをまとめておきましょう。
応募者からの質問
面接者からの質問が終わったら、応募者からの質問を受けます。応募者の不安や疑問を解消する機会のため、話しやすい雰囲気で質問をしましょう。もしも応募者の不安や疑問が解消できず面接を終了してしまうと、優秀な応募者が辞退してしまう原因となります。応募者からの質問には的確に答えられるようにしましょう。
事務確認
最後に事務的な質問と確認をして終了です。入社日や希望部署などを確認します。
面接の流れごとに使える!質問20選を紹介
面接で使える、応募者への質問を20個選びました。シーンごとに紹介していますので、効果的な質問を考えている人もぜひ参考にしてください。
アイスブレイクで使える質問
アイスブレイクをはじめ、面接の序盤で使える質問を選びました。応募者の緊張をほぐしたり、面接の雰囲気を作ったりするのが目的のため、仕事や面接に関係のない質問をするようにしましょう。
・最近寒い(暑い)ですが、体調はいかがですか。
・今日はここまでどのようにして来ましたか。
・ご自宅から当社までどのくらいの時間がかかりましたか。
・緊張していますか。
応募者の緊張を解きほぐすためとはいえ、休日の過ごし方などプライベートな質問や、家族や恋人に関する質問などは厳禁です。ハラスメントと受け取られてしまう可能性があるので、避けましょう。
過去の経歴に関する質問
応募者の履歴書や経歴書を見ながら、過去の経歴を聞くときに使える質問です。経歴を聞くときには、何が質問されているかを相手がすぐに理解できる聞き方をしましょう。専門用語は避けて、かんたんな言葉で質問をするのが重要です。
・前職で担当していた業務について教えてください。
・○○の経験は何年ほどありますか。
・過去の仕事を通じて、表彰された、抜擢されたなど評価された経験を教えてください。
・前職でどんなメンバーと、何人くらいで仕事をしていましたか。
退職理由に関する質問
退職理由を聞くと、応募者のストレス耐性や定着率を見抜く材料になります。ただし、転職の場合は退職理由を用意している応募者がほとんどです。「前職を退職した理由を教えてください」に加えて、以下の質問をすると応募者の本音を引き出しやすくなります。
・なぜ一年前や一年先ではなく、今転職しようと思ったのですか。
・前職で仕事に関わった人は、○○さんの転職(または退職)をどのように感じていますか。
・先ほどの退職理由が解決できていれば、前職を続けていましたか。
・今後もしも再度転職するとしたら、どのような理由ですか。
質問をするとき、退職理由を聞いてから「それは大変でしたね」「私も同じような経験があるのでわかります」など、応募者に対して共感の姿勢を取るのがポイントです。より応募者の本音を引き出しやすくなります。
志望理由・入社意欲に関する質問
志望理由や入社意欲に関する質問は、「志望理由を教えてください」以外にもいろいろな質問の方法があります。応募者の状況に応じて質問内容を変えれば、応募者の本音が聞きやすいでしょう。一次面接などで話だけ聞きに来た応募者と、何度も面接段階を踏んでいて意欲的な応募者では温度差があるからです。
・会社選びで重視することを教えてください。
・会社を自由に選べるなら、どんなところで働きたいですか。
・当社の志望度は何位ぐらいでしょうか、理由と一緒に教えてください。
・当社に興味を持った理由を教えてください。
性格や価値観に関する質問
応募者の適性を見抜くために、性格や価値観に関する質問をするのも有効です。ただし、質問内容によってはハラスメントと受け取られてしまいます。個人の思想が左右しやすい「政治・宗教・スポーツ」の話題や、「家族、恋人、年齢、性別、出身地、容姿」などの話題は避けるようにしましょう。
・あなたの強みを教えてください。
・苦手なことは何ですか。
・3年(または5年)後のビジョンを教えてください。
・どんな時、事にモチベーションが上がりますか。
まとめ
面接者は応募者の適性を見抜くだけでなく、自社に入社する動機付けという役割も持っています。応募者の本音を引き出せる面接の流れを把握し、的確な質問をすれば面接の成功につながります。優秀かつ定着する人材を採用するためにも、面接者としての態度や質問などをふまえて、面接に臨みましょう。
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