「求人広告を出したのに、応募者が少ないのはどうしてか」
そんなはずではなかったのに、思ったように求人広告を出稿後に求人が集まらなかった、という経験をされた方も少なくないと思われます。期待したほど求人が集まらない原因は、求人広告の出し方に問題がある場合が多いものです。ただし、いくつかの求人広告で踏まえるべきポイントを踏まえると、応募者を増やすことは可能です。
今回は「ここを避ければ求人数が多くなる」ポイントを解説し、改善する方法をご紹介します。
目次
求人広告に応募者が集まらない原因とは?
求人広告に応募が集まらない原因を考えると、応募者の気持ちからすると非常に自然に思えることが原因になっているのです。次にご紹介する、多くの求人情報をWebで目にする応募者からすると「足りない」と思ってしまう3つのポイントに注目し、対応策を打ちましょう。それぞれ原因の分析と、対処法についてご説明します。
応募者から見た求人広告3つの「足りない」
求人広告の情報量が「足りない」
求人広告を見て、応募者としては「よくわからないところには応募しない」ということは当然のことかと思われます。
「どういう仕事かわからない」
「どういう職場環境なのかわからない」
「どういう人たちと働くのかわからない」
知りたい点を求人広告に書いていない求人や、わかりにくい求人にはなかなか応募しにくいものです。
正社員で、例えば経理や給与計算事務などというとどの会社でも業務として行っていることが変わりにくい傾向にあります。
しかし、アルバイトの「ホール」といってもPOSを使うのか、食券制なのか、制服はどういうものを着るのかと細かく具体的に考えてみると、内容に実は幅があると考えてよいでしょう。そういうときに、仕事の特徴を広告できちんと伝えているでしょうか。
本当に外部の人に職務内容や仕事の流れなど、仕事と職場環境か想像がつく程度に求人広告に表現できているか、再検討する必要があります。
職場環境や一緒に働く人のことも具体的に表現ができていれば応募者にもどういう職場なのかわかりやすくなります。
「落ち着いた色調でまとめられた禁煙オフィスでの就労です」「オープンスペースの多い職場でのびのびと働いてみませんか」
これらの情報も求職者にとっては判断材料になる、欲しい情報の一つです。
「平均年齢は、30歳代前半」「女性・シニアも活躍中」「若いメンバーの多い職場で教え合って成長しています」
こんな風に具体的にイメージできる程度に職場で一緒に働く人の様子も知りたいものです。
これらの情報が求人広告の限られた字数の中でまとまっているか、点検しましょう。
もしも、字数の関係で情報が伝えきれないのであれば、求人サイトを別に設定することも検討に値します。写真は「百聞は一見に如かず」の効果があるので、可能な限りは活用すべきです。
仕事や職場環境について伝える内容についてはよく吟味し、応募者の知りたいことに目線を合わせておくことが必要です。今まで当然、と思っていたことについても、少し客観的に応募者への伝え方・伝わり方を分析するようにしましょう
応募者にとってのメリットが「足りない」
求人広告で、まず応募者が関心を持つのは給与です。時給・月給が同業他社・同職種から明らかに見劣りしてしまう場合は、給与を見直す必要もあるかもしれません。
しかし、求職者はまず給与をチェックしながらも、もっと他の要素にも着目して会社選びをしています。求職者が着目する要素の記述が十分あるか・求職者に伝わるかが問題です。極論すると、他社よりも求職者が着目している要素が実質的に優れているかどうかはひとまずおいておきましょう。
ワークライフバランスを重視する・長く働けそうな職場か、口コミでよくない噂が立っていないか、プレッシャーがきつすぎないか、など求職者は多くの要素を比較しながら応募し、選考でも会社を吟味しています。
こういう要素を記述していない、ということは求職者からすると「詳しく書けないほど問題があるのではないか」などと勘ぐってしまうこともあるくらいです。ブラック企業問題が気になる求職者も多いため、企業の求人広告を見る目は厳しめだと思って間違いありません。
すなわち、求職者は自分にとってどれだけ会社がメリットを提供できるか、金銭的要素・金銭で必ずしも図れない要素も含めて検討し、自分の状況にあわせて選んでいる状況なのです。(参考:月刊人事のミカタ「応募の心理」)
書いておくべき求職者にとっての「この会社のメリット」とは?
次のようなことが求人広告に描けているか、チェックをしてみましょう。
アルバイト・正社員の場合で少し異なるところがありますので、求人の種類に合わせて使い分けてみましょう。また、これらの例は代表例ですので、自社で働く人に提供できるメリットと思われる点を分析して記載するのも有効な考え方です。
正社員の場合
1.勤務時間・勤務体系 勤務時間・フレックス・みなし残業制度・シフト制など、もれなく落とさないように記載します。フレックスや、勤務時間は「お子さんを保育園に送っても余裕のある出勤ができます」「ノー残業を原則にしているので、自己啓発の時間もとりやすいです」など、具体的に考えた記述にすると、働く人のメリットに直結し、求人の売りになる要素になります。
2.休暇制度 産休・育休・介護休暇など、法令の通りの場合ももちろんですが、さらにこれらの休暇に上乗せ日数がある場合や、「自己啓発休暇」などの特別休暇があれば必ず記載しておきます。
3.産休・育休・介護休暇制度を利用した実績の有無もあるとよいですが、もしない場合は適用例が出てきたら使う、としておくなど、配慮しておきましょう。
4.教育・研修制度 長く働くなら、所属やあるいは職種が変わっても、学習や自己啓発をする機会を会社から与えられているかは気にする人もいるようです。一通り真面目に研修プログラムを提供しているのに「内容にあまり自信がない」として、せっかくあっても書かないのはもったいないといえるでしょう。
5.福利厚生 社保完備、というのも忘れずに記載しておきたい要素です。福利厚生クラブの利用・社員割引や購入補助制度なども魅力に思う求職者がいると考えられます。
アルバイト・パートの場合
1.交通費支給・制服支給・食事補助:当たり前と思わず、時給を実質的に変える要素ですので、必ず記載しておきましょう。
2.福利厚生:その他、正社員の福利厚生で、アルバイト・パートにも適用があるものも記載しておくと、求職者にもメリットが感じされるでしょう。社員割引や、社食の利用、飲み物の無料・割引など、これらの要素も時給を実質的に左右することになります。
出している広告媒体が「足りない」 Webの活用は十分?
中途採用の場合、求人情報を集める中で最も利用されているのはWeb求人サイトです。
(参考:D’s Journal 「転職希望者は、求人サイトのどこを見ている?【20代・30代が重要視する項目を調査】」)
アルバイト・パートの場合も、約6割が求人サイトを見て仕事を探しています。(参考:株式会社ツナグ・ホールディングス【アルバイト探しに利用した情報源に関する調査・総合編】)
この情勢の中で、求人雑誌や、タウン誌にだけ出した・求人票をハローワークに出した、という程度の露出になりますと、応募者集めにはかなり不利になります。
応募の入り口は、いつでもスマホで見られる求人広告だ、と考えて、媒体を選びましょう。Webの求人サイトに広告を掲載すると、求職者はまずサイト上の情報を確認し、すぐにリンクで企業HPを確認するのが普通、くらいに考えることが必要です。
費用が気になる場合は、Webハローワークへの登録・ジモティー・求人Freeなどの無料求人サイトから始めて、Indeed・スタンバイ・求人ボックスなどの無料の検索エンジンへの掲載を行うなど、最低限無料のサイトで求人情報を拡散しましょう。
有料の転職サイトやSNSおよびSNS広告の利用で求人を行うことや、タウン誌もWeb版を活用してみることなど、求職者がWebで目にする機会を増やすようにしましょう。そのための予算を立てることも必要です。
また、有料の場合も、無料の場合も広告媒体にリンクを掲載できるように、企業のHPの求人特集ページを作成しておくとより効果的です。
求人プロのひとことアドバイス
「企業の求人広告とか、ホームページに求人特集を作ると高いんじゃないの?」
ところが意外とそうでもありません。求人広告は、クリック数に合わせて料金が変動する従量制のものがありますし、求人特集ページは無料のブログで作ってHPにリンクさせても低予算で高品質なページを作ることができます。
内容としては、働く人の率直な声の掲載、一日の仕事の流れの掲載など、業務に関する情報を掲載できると、求職者の知りたいことに応えられるでしょう。ぜひお試しください。
求職者のかゆいところに手が届く求人広告を
Web求人広告が主流となっている現在の情勢では、Web求人広告を標準形態として、かつ求職者が知りたい情報をきめ細かく、抜けもれなく掲載できないと応募数を増やすことが非常に厳しいと考えられます。
求職者は、大量のWeb広告で広告を見る目も肥えています。
これを踏まえてWeb求人広告や会社のHPの特設ページを作成しましょう。
もしも自社だけで広告やHPコンテンツを充実させることが難しい場合は、難しいところを外部のWeb広告の専門家・デザイナーに相談または委託して解決してみることも検討してみましょう。多くの業務時間を費やすことなく、早く解決できて、費用もトータルで見ると安く済むこともよくあることです。
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