騙されないで！ 無料求人掲載の罠と正しい選び方

無料求人載せられます！詐欺の被害者増加中

「求人掲載無料」という営業を受けたことはありませんか？
昨今、無料掲載できる求人サイトはたくさんありますが、飛びつく前に警戒した方が良いかもしれません。
実は最近、無料求人詐欺が横行しており、企業や採用担当者が被害に遭うケースが増加しています。

本記事では、無料求人詐欺の手口やその見分け方、さらには騙されないための対策と正しい無料求人掲載方法について詳しく解説します。
また、信頼できる安心な無料求人サイトや効果的な掲載方法についてもご紹介します。

採用活動におけるリスクを最小限に抑えながら、効果的な無料求人掲載のポイントを押さえましょう。

無料求人詐欺の手口

無料を強調した営業

営業電話や営業メールの時点では、「キャンペーンのため求人広告を無料掲載できる」「応募や採用に繋がっても無料」のように、とにかく無料であることを強調します。

自動更新により料金発生

無料求人詐欺のよくある手口は、「無料期間が終了すると自動的に有料契約に切り替わる」という手法です。
営業をかけている時点では、自動的に有料に切り替わることについて説明しないか、不十分で曖昧な説明しか行いません。

有料契約の説明がわかりにいくい/小さな文字での説明

詐欺業者は、後でクレームになったときに「有料契約への切り替えについて事前に説明した」と主張するため、有料契約についての説明を申込書等にきちんと記載しています。
しかし、あえてその説明は小さく目立たないように記載してあったり、分かりにくく記載して契約時にはなるべく気付かれないようにしています。

業者と連絡が取りにくい

申込を完了すると、その後「掲載内容の確認」などの連絡が1～2回あるものの、それからは一切連絡が途絶えます。
そのまま無料期間の終了が迫り業者に連絡を試みると、電話に出ずメールも返って来ない状態になります。

また、最近の事例では「解約希望時には解約手続き用の書類を送ります」と約束しながらも、実際にはその書類が一向に送られずそのまま時間が経ち無料期間終了、有料契約へ切り替えられてしまった。
というケースもあるようです。

騙されないために/正しく無料求人を載せる方法

本当に無料で掲載できる安全な求人サイトでは、申込書や契約書は必要ないことがほとんどです。
多くの場合、利用規約への同意にチェックを入れる方式を採用し、わざわざ申込書の回収に手間をかけません。
そのような手間をかけていると、無料サービスの提供継続が困難になる可能性が高いためです。

利用規約には、無料利用の条件や有料プランへの移行条件についての説明が明記されています。
騙されないようにするため、無料求人サイトを利用する際には、面倒ですが必ず利用規約を確認するようにしましょう。
そして、利用規約が見つけられないような求人サイトの利用は控えることをおすすめします。

安心な無料求人サイト・求人検索エンジン

求人サイトと求人検索エンジンの違い

求人サイトでは、求職者が閲覧できる求人情報は、そのサイトに掲載されている求人情報に限定されます。

一方、求人検索エンジンでは、求職者はウェブ上に掲載されているさまざまな求人サイトや、あらゆる企業の保有する採用情報ページから、希望の求人情報を一括で検索することが可能です。
これは求人検索エンジンが持つ「クローリング」という機能によるものです。
クローラーと呼ばれるロボットがウェブ上を巡回し、求人情報を自動で集める仕組みです。

求人サイトと求人検索エンジンは、一概にどちらが良いという訳ではありません。
それぞれにメリットとデメリットがありますので、それらを正しく理解したうえで利用することが重要です。

オススメの無料求人検索エンジン

Indeed(インディード)

運営元：IndeedJapan株式会社
URL：https://jp.indeed.com/

ウェブ上のあらゆる求人情報を集約している国内最大級の求人検索エンジンで、CMも多く流れているため、求職者側にも企業側にも知名度の高いサイトです。
さまざまな職種・業種・雇用形態の募集が可能です。
求職者は、キーワード×勤務地で、希望の求人を検索することができます。
日本だけではなく世界各国でサービスを展開しており、世界最大級の求人検索エンジンサービスと言えるでしょう。

求人掲載までの期間も短く、投稿した求人情報に問題がなければ1～3日程度で掲載されます。
より多くの求職者に求人情報を見てもらいたい場合は、露出度を高める有料広告を利用することも可能です。
有料広告を利用しなければ、初期費用・求人掲載料・採用時の成功報酬が一切かからず、完全無料で求人掲載から採用決定まで完結させることができます。

Googleしごと検索

運営元：GoogleLLC
URL：https://jobs.google.com/about/intl/ja_ALL/

Googleしごと検索は、Google検索結果の上位に表示される求人情報のことです。
自社の保有するホームぺージに求人情報を掲載するか、何かしらの求人サイトに求人情報を掲載することで、自動的にGoogleがそれらの求人情報を読み込み、Googleしごと検索にも掲載されるようになります。
Indeedのように、直接Googleしごと検索に求人情報を投稿する機能はなく、有料広告や有料オプションもありません。
より多くの求職者に見てもらうための手段は現時点では提供されていないため、意図的にGoogleしごと検索を利用するというよりは、無料で勝手に載っているものとして捉えておいた方が良いでしょう。

求人ボックス

運営元：株式会社カカクコム
URL：https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/

「価格.com」「食べログ」等を運営するカカクコムが運営する求人検索エンジンです。
Indeed同様、ウェブ上のあらゆる求人情報を集約しており、直接求人ボックスに求人を投稿することもできます。
さまざまな職種・業種・雇用形態の募集が可能です。

求人ボックスでも、より多くの求職者に求人情報を見てもらうための有料広告オプションを利用することができます。
有料広告を利用しなければ、初期費用・求人掲載料・採用時の成功報酬が一切かからず、完全無料で求人掲載から採用決定まで完結させることができます。

無料で求人が載せられる求人サイト

ハローワーク

厚生労働省が運営する公共職業安定所です。
全国の多彩な職種の求人を提供し、求職者への無料支援も充実しています。
ハローワークインターネットサービスというサイトに無料で求人掲載ができます。

ジモティー

個人間で不用品の売買やサービス提供ができるサイトとして有名ですが、求人掲載機能も搭載されています。
地域密着型で、地元の求職者をターゲットとした求人掲載が可能です。

Genkiwork（げんきワーク）

5件までであれば、完全無料で求人掲載が可能。
6件以上掲載したい場合は有料です。
官公庁から中小企業まで、導入企業は2万社以上。
200万件以上の豊富な求人情報が掲載されています。（2023年12月時点）
面倒な申込がいらず、早ければ5分～10分程度で掲載できる手軽さが特徴です。

Airワーク採用管理（エアワーク採用管理）

リクルートグループが運営する、無料の採用ホームぺージ作成サービスです。
Airワーク採用管理で求人を公開するだけで、Google、Yahoo!JAPAN、Indeedに自動で連携することができます。
採用ホームページ作成から、求人掲載、応募者管理まで全機能が無料で利用可能です。

engage（エンゲージ）

エン転職などを運営するエンジャパンが運営する、無料の採用ホームページ作成サービスです。
求人掲載、自社の採用ページ作成、応募者管理などに加え、Indeed、スタンバイへの自動掲載や、Googleしごと検索、求人ボックス、求人サイトエンゲージにも対応。
エン転職ユーザーへのDM、Twitter連携など、応募者集客をサポートする機能も搭載されています。

無期限・無制限で求人掲載できて採用成功報酬もありません。
全国40万社が利用しているサービスです。

採用係長

Indeedをはじめ、Googleしごと検索、求人ボックス、キャリアジェット、スタンバイ、キュウサクといった6つの求人検索エンジンに一括連携できる無料の採用ホームページ作成サービスです。
管理画面上での応募者の一括管理や、メッセージのやりとりも可能です。

求人Free

「情報量」と「見やすさ」を重視した、シンプルな構成が特徴の求人サイト。
求人情報を必要な時に無料で掲載でき、初期費用、年会費、成果報酬等は一切かかりません。

メディカル1

看護師、介護職、薬剤師、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士をはじめ、栄養士、医療事務、臨床検査技師、臨床工学士など医療・介護福祉系に特化した無料求人サイト。
求人掲載は完全無料ですが、求職者が入職した際には成功報酬がかかります。
医療・介護分野に精通したコーディネーターによるきめ細やかなサポートが特徴です。

Paiza

エンジニア向けの採用支援サービスです。
63万人の求職者データベースを保有し、各求職者の技術力がプログラミングスキルチェックにより可視化されている点が特徴です。
求人掲載は完全無料ですが、求職者が採用できた場合には成功報酬がかかります。

Facebook

企業のFacebookページから、無料で求人情報を投稿することが可能です。
求人に関心を持った求職者は、応募する前にFacebookページの投稿などから企業の情報を閲覧したうえで応募に至る可能性が高いため、正しい情報を持った応募者が集まりミスマッチの防止が期待できます。

無料で効果を出す方法

掲載先メディアでのファーストビューを意識する

どの求人サービスにも数多くの求人情報が並ぶため、自社の求人情報に興味を持ってもらい、求人情報を読んでみたいと思わせるための魅力的なフェーストビューの作成が重要です。
せっかく魅力的なメリットや待遇があるのに、求人情報をよく読みこまないと気付けないような箇所に記載してしまうと、求職者に気付いてもらえず魅力が伝わらないままです。
どの項目に入力した情報がどのように表示されるのか、掲載先メディアに掲載されている他社の求人情報をよく確認し、把握しておきましょう。
そのうえで、魅力的なメリットや待遇をファーストビューに目立つように記載するようにすることをおすすめします。

採用ターゲットに合わせた原稿作成

人によって、仕事探しにおいて知りたい情報や重視しているポイントは異なります。
ターゲットの属性、経験、スキル、志向などを求人ごとにしっかり整理し、そのターゲットが求める情報や重視するポイントを求人情報に記載するようにしましょう。
文章だけではなく画像の選定も重要です。
昨今は動画掲載ができるサービスも増えてきているので、ターゲットへの効果的なアピールに繋がる動画の掲載もおすすめです。

無料求人と有料求人の使い分け

無料求人サイトの多くは自社で求人原稿を作成するセルフサービス型が多く、求人広告の作成に慣れていないと作成に時間がかかったり、効果的な原稿作成に苦戦してしまうかもしれません。
一方有料求人サイトは、求人広告の作成に長けたプロが原稿を作成してくれるケースが多く、効果的な求人原稿に仕上げてもらえる可能性が高いです。
従って、初めて募集する職種や採用難易度の高い職種は、まずはプロに作成してもらえる有料求人サイトを使い、その後その原稿を参考に自社で無料求人サイトに掲載する、という使い分けをしても良いでしょう。
※完全に同じ文章の引用は著作権侵害の可能性もありますので、原稿を参考にする際は、原稿作成した求人業者に引用可否をよく確認してください。

また、無料求人サイトは有料求人サイトに比べて打合せや契約が必要ないため、比較的早く掲載開始できることが多く、とにかく早く募集したいときにはまず無料求人サイトに掲載する、という使い分けもおすすめです。

まとめ

無料求人詐欺の手口や、安全な無料求人サイトやその効果的な活用方法についてご紹介いたしました。
決して「無料求人＝すべて怪しい」という訳ではありません。
詐欺業者には気を付けつつ、適切なサービスを見極め効果的な採用活動に取り組みましょう！