採用サイトの出来は求人の数を大きく左右する重要なポイントです。
ですが、具体的に採用サイトの必要性や作り方についてよく理解できておらず、困っている方もいるのではないでしょうか。
そこで、採用サイトについて理解を深めたい方のため、採用サイトを作成するメリットや作成前におさえておきたい注意点、どのような制作方法があるのかなどについて解説します。
この記事を読むことによってなぜ採用サイトが重要なのか、どのようにサイト作りを進めていけば良いかがわかるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
採用サイトとは
そもそも採用サイトとは何かというと、求職者向けの情報に特化したサイトのことをいいます。
直接的に応募してもらうために活用できるのはもちろんのこと、自社に興味を持ってくれる人を増やす目的も大きいです。
なお、採用サイトは人材サービス会社によって運営されている求人媒体とは異なり、自社で運営を行います。
企業サイトとの違い
企業の中には、すでに自社の情報を公開する企業サイトを持っているケースもあるでしょう。
ですが、採用サイトと企業サイトは別物です。
一般的に、企業サイトでは、自社の商品に興味を持ってくれる消費者や、取引を行いたいと考えてくれる顧客・株主に向けた情報を幅広く提供します。
一方で、採用サイトで提供する情報は、自社で働きたいと考えてくれている求職者に向けたものです。
例えば、同じく企業としての魅力を伝える場合でも、顧客や株主向けの情報と、求職者向けでは情報が異なるでしょう。
求職者にとってより響きやすいように、働いたときに魅力に感じてもらいやすいような情報を提供する目的で作るのが採用サイトです。
求職者は自分が働く場合の目線で企業についての魅力や理解度を高めるために活用できます。
採用サイトを作成するメリット
採用サイトを作成することにより、企業サイトだけでは得られないようなさまざまなメリットがあります。
代表的なメリットについて3つ紹介します。
メリット①採用コストが削減できる
採用サイトを作ることによって、採用コストの削減が期待できます。
これは、自社で直接応募を受ける形となるため、求人媒体を利用する際に必要なコストがかからずに済むからです。
自社運営の採用サイトのみで十分な応募を集めることができれば、求人媒体を利用する必要がなくなります。
また、社内にサイトの制作や運営に関する知識を持った社員がいれば、専門業者に依頼することなく求人サイトの作成・運用が可能です。
現在、求人媒体を利用していて採用コストが高くついてしまっていると悩んでいるのであれば、採用サイトの活用について検討してみると良いでしょう。
こちらの記事で1人あたりの採用コストについて解説しています。あわせてご覧ください。
採用コストは1人当たりいくら?平均相場と抑えるためのポイント
メリット②自社運用のため様々なことができる
採用サイトは自社運用が基本です。
そのため、工夫次第でさまざまなアプローチができます。
例えば、求人媒体を利用する場合、その求人媒体のルールに従わなければなりません。掲載できる写真の数が決まっていることもありますし、文字数が制限されていることも多いです。
また、他社と差をつけるために独自のコンテンツを掲載したいと申し出たとしても、それがルールで認められなければ掲載できません。
やりたいことはあるものの、できないといった悩みを抱えている担当者の方も多いでしょう。
一方、採用サイトであれば、このような制限がないので、自由にアプローチ可能です。
大量のテキストで自社の魅力を伝えることもできますし、動画などで実際に従業員が働いている様子を伝えることも可能です。
これは、競合他社との差別化にもつながるポイントだといえます。
求人媒体の情報だけだと競合他社と掲載できる内容が似通ってしまうことがありますが、自社運用の採用サイトであれば、オリジナリティーの溢れたサイトを目指せます。
競合他社と自社のどちらに応募しようか悩んでいる方の決め手につながる可能性も高いです。
メリット③求人媒体と相性が良い
求人媒体と採用サイトをうまく組み合わせて使う方法もあります。
実際に多くの求職者は求人媒体を通して応募をしている状況です。
そのため、採用サイトを作成したとしても、求人媒体と併用したほうがより多くの応募につなげられるでしょう。
求職者は求人媒体でさまざまな企業を比較しながら自分に合っている求人を探しています。
興味を引く企業が見つかったら、より多くの情報を入手しようと企業について調べるでしょう。
その際、企業サイトだけしかないと求職者向けのアプローチが十分にできず、競合他社に流れてしまう可能性があります。
採用サイトを作成しておけば、より魅力的に自社のアピールが可能です。
まずは求人媒体で興味を持ってもらい、自社を検討してくれた求職者の心をさらにぐっとつかむような目的で求人サイトを活用するのも良いでしょう。
このような意味で求人媒体と求人サイトは相性が良いといえるので、どちらか一方ではなく、両方うまく活用してみてください。
採用サイトを作成する際の注意点
採用サイトを作成する際に特に注意しなければならないのが、あくまで求職者に向けて魅力的なサイトを目指すといったことです。
採用サイトの中には、企業が伝えたいことばかりが掲載されており、一方的な情報サイトになっているケースがあります。
ですが、そもそも求人サイトを作成する目的は、自社に興味を持ってくれる方を増やし、応募につなげるためです。
そのため、求職者から求められる情報が掲載されていることが大前提となります。
例えば、企業理念や代表メッセージについては、そこまでページ数や文字数を割く必要はないでしょう。
また、自社がいかにすごいかをアピールすることが好感度を上げることにつながると考えてしまうこともありますが、自画自賛が過ぎるとかえって良くない印象を与えてしまう恐れがあります。
それよりも、実際に就職した後にどのような働き方が待っているのか、どういったメリットがあるのかについて深く伝えることが重要です。
就職した後に担当することになる具体的な仕事内容などについても多くの方が情報を求めています。
会社案内パンフレットのWeb版のような扱いで求人サイトを使うのもおすすめできません。
一般的に会社案内パンフレットではより多くの方に興味を持ってもらえるような内容で構成することが多いはずです。
求人サイトでは、さらに一歩踏み込んだ形で情報の提供ができます。
テキスト量やコンテンツの内容に制限がない求人サイトだからこそできる魅力的なサイトの制作を目指しましょう。
採用サイトを作成する際の流れ
採用サイトは、実際に作成を始める前に良く内容を練り込んでおくことが重要です。
全体的な流れを確認し、それぞれのステップで何を考えれば良いのかチェックしておきましょう。
STEP①ターゲットを明確にする
まずは、ターゲットを明確にすることが欠かせません。
求人サイトなので当然ながらターゲットは求職者となりますが、新卒なのか、中途なのか、またはその両方なのかによって求人サイトでのアプローチの仕方も変わってきます。
ターゲットを明確にするためには、先に自社でどのような人材を求めているのかをはっきりさせておかなければなりません。
求職者にとって響く採用サイトを作っていくためには、ターゲットに合わせてコンテンツを検討する必要があります。
そのため、ターゲットを明確にしておくことは何よりも重要です。
ターゲットに合わせたコンテンツ作り、デザイン作りが求められます。
ターゲットについて考える際には、ペルソナを作るのが効果的です。
ペルソナとは自社が求めている人物像を表すモデルのことをいいます。
ペルソナを設定しておくことによって、自社のニーズがより明確になります。
経営層はもちろんのこと、現場の担当者や採用部門で共有のペルソナを把握しておくことにより、求めているのと異なる人材を採用してしまったといったミスも起こりにくいです。
これは結果的にミスマッチを防ぎ、離職率を抑えることにもつながります。
ペルソナを設定する際は、細かく人物像を考えることが重要です。
先に経営者や現場をまとめている人材に話を聞き、必要な人材を定義しておきましょう。
その上でリアルなペルソナを作ることで自社が求めているペルソナに近づけることができます。
ペルソナを作る際は、年齢や学歴のほか、経験や資格、その人の人柄や価値観、趣味、企業に求めることや理想とする働き方などまで考えてみてください。
ただ、業務とは全く関係のない項目まで細かく設計すると採用すべき人材がわかりにくくなるため、注意が必要です。
STEP②サイトに必要な情報を整理する
ターゲットが明確になったら、それに合わせる形でどのような情報を掲載するべきか整理していきます。
求人サイトは自由に設計が可能ですが、一般的に求職者からの需要が高いコンテンツとしては以下のようなものが代表的です。
人気のコンテンツ
- 具体的な業務内容
- 社内の人間関係
- 社風や企業の文化
- 有給休暇の取得日数や取得率
- 福利厚生
- 社員インタビューや一日のスケジュール
- よくある質問
具体的な業務内容や実際に働いている社員のスケジュールを掲載しておくことにより、自分が働き始めたあとのイメージが湧きやすくなります。
また、福利厚生を重視している方も多いため、どのような福利厚生を用意しているのか紹介しましょう。
よくある質問では企業説明会などで受けることが多い質問を掲載しておくと、先回りして疑問を解決することにつながります。
また、質問を受ける人事の手間を減らす効果も期待できるでしょう。
求人サイトに掲載する情報を検討する際、注意したいポイントとして、デメリットやマイナスな情報を隠し過ぎるのはよくありません。
例えば、高収入ではあるものの現場で覚えなければならないことが多い職場だったとします。
このとき、高収入であることばかりをアピールしてしまうと、実際に入社した後に「思っていたのとは違う」と感じられてしまう恐れがあります。
高収入で残業が多いようなケースも同様です。
残業が多いことには触れず、高収入であることばかりを取り上げてしまうと入社前後のギャップによるミスマッチを生みやすいです。
それから、従業員からどのようなコンテンツを取り入れるべきか話を聞いてみるのも良いでしょう。
自分が働く企業を選ぶ際に重視したことや、このような情報があれば助かった、自社ではこういった情報の発信が不足していると感じるポイントなど、参考になる意見が出てくるはずです。
STEP③コンセプトを決定する
どのような情報を掲載するかある程度形になってきたら、どういったコンセプトで進めていくか決定しましょう。
特に、採用サイトのトップページは最初に目に入るページということもあり、重要です。
コンセプトについて考える際、単純に派手にすることばかりを考えないようにしましょう。
確かに見た目のインパクトにはつながりますが、派手さでごまかしているだけと思われてしまう恐れがあります。
加えて情報量も少ないような場合には安っぽく見えてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
コンセプトを考えたら、採用サイト全体でそのコンセプトを通すようにしましょう。ページによってイメージが異なると、まとまりがありません。
コンセプトはサイトのテーマのようなものなので、早い段階で検討しておくとどのようなページやコンテンツを作っていけば良いのかがわかりやすくなります。
STEP④サイト構築に向けて情報収集を行う
実際にサイト構築に取り組む前に、情報収集が必要です。
例えば、社員のインタビューコンテンツを作りたいと考えているのであれば、実際に社員にインタビューが必要です。
その際、どの社員に話を聞くのかから考えなければなりません。
インタビューした内容をまとめて、記事にする時間も必要になります。
それから、企業として魅力を伝えるようなテキストを作成する際にも、実際に働いている従業員から話を聞きましょう。
従業員自身が感じているメリットや仕事の面白さ、やりがいなどは、魅力的なコンテンツ作りをするために欠かせない情報です。
リアルな現場の声を取り入れていくことにより、入社後のギャップを防ぐことにもつながります。
また、業務内容や労働環境、福利厚生などの情報については、正しく提供しなければなりません。
間違った内容を提供してしまい、それを決め手として応募してきた方が現れると大変です。
情報収集をする際には、最新の情報を確認するようにしてみてください。
採用サイトの制作方法
採用サイトを制作する際は、外注または内製について検討することになります。
それぞれどのような方法なのかについて解説します。
制作方法①外注
Webサイトの制作を行っている専門会社に依頼し、自社の求人サイトを作ってもらう方法が外注です。
プロに外注すれば専門的な技術を持ってくサイトを制作してくれるので、使いやすくてなおかつ見栄えも良い求人サイトになることが期待できます。
また、プロ目線でのアドバイスも行ってくれるはずです。
どのような求人サイトにすれば求職者から評価されやすいのかなども相談しやすくなります。
社内の人員を割く必要がないのも、外注で採用サイトを制作するメリットといえるでしょう。
ただ、費用がかかる点については注意が必要です。
細かい更新などをすべて行ってもらう場合、ランニングコストもかかります。
それから、更新や変更を依頼した際、即座に対応してもらえるとは限りません。
場合によっては時間がかかるケースも考えられるのもデメリットです。
できるだけ費用を抑えたいと考えているのであれば、社内で企画とデザインの作成まで行い、プログラミング言語を使いソースコードを作成するコーディングのみ外注する選択肢もあります。
制作方法②内製
社内で求人サイトを制作するのが、内製と呼ばれる方法です。
求人サイトを内製することにより、専門業者に依頼するのと比較して費用が抑えられることや、自由度が高まるといったメリットがあります。
外注した場合にどの程度の費用がかかるのかは依頼する会社によって異なるものの、安く済んだ場合でも50万円以上はみておかなければなりません。
場合によっては200万円を超えることもあります。
この分の費用を抑えられるので、できるだけ費用をかけることなく応募を増やしたいと考えている場合に向いているでしょう。
また、社内のスタッフが対応するのであれば、更新が必要な項目などがあった際、即座に対応を依頼することも可能です。
デメリットとして挙げられるのが、サイト制作に関する知識を持った従業員が必要になることです。
一から知識を身につけてもらうといった選択肢もありますが、時間がかかってしまいます。
そのため、ホームページ作りができる従業員がいなければ、そもそも内製は選択できません。
新たにデザイナーやエンジニアを採用する選択肢もありますが、採用したものの思ったような求人サイトが仕上がらなかったようなケースも考えられるでしょう。
だからといって簡単に解雇できないのもデメリットです。
外注にも内製にもそれぞれメリットとデメリットがあるので、自社にはどちらが適しているのかよく検討する必要があります。
スピード感もって採用を行う場合は求人広告がおすすめ
求人サイトにはご紹介したように外注や内製といった方法がありますが、どちらにも共通するのが実際に運用を開始するまでには時間がかかる点です。
例えば、重要な業務を担当していた従業員が辞めてしまったなどの理由からすぐに人材を見つけなければならない場合、スピード感のある方法を選択しなければなりません。
このようなケースでは、求人広告を活用すると良いでしょう。
求人広告は、短期間で人材を採用するのに向いている方法です。
スピード感を重視したいのであれば、求人広告の中でも掲載課金タイプのものが向いています。
求人広告の掲載スタイルは、大きく分けて2つです。
1つ目が、広告から応募した人数や採用できた数などによって一定の比率で費用を支払う「成果課金」です。
2つ目が、採用の成果などに関係なく広告を掲載することによって費用が発生する「掲載課金」となります。
成果課金については、掲載自体は無料で掲載期間も無制限ですが、長く掲載されていると上位表示されなくなってしまいます。
一方、掲載課金は掲載できる期間が限られているものの、新着求人として上位表示されるので、多くの方の目に留まりやすいのがメリットです。
より多くの注目を集め、スピーディーな採用につなげたいのであれば、掲載課金方式で求人広告を活用してみると良いでしょう。
求人サイトをうまく活用して応募を増やそう
いかがだったでしょうか。求人サイトの概要やメリット、注意点などについて紹介しました。
求人サイトの魅力や重要性がご理解いただけたかと思います。
うまく活用することにより、これまで以上に応募の数が増える効果が期待できます。
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